千葉日報に掲載されました

コチョウラン温室開設
富津 障害者の工賃向上目標

ＮＰＯ法人｢ＡｌｏｎＡｌｏｎ｣（アロンアロン）＝いすみ市＝は、富津市西大和田に、知的障害者が働くコチョウラン栽培温室｢ＡｌｏｎＡｌｏｎオーキッドガーデン｣を開設した。苗のオーナーを募集し、半年かけて育てた花の一部をフラワーアレンジメントにして返礼、残りを企業に販売するという方法で、知的障害者の月額工賃としては平均を大きく上回る１０万円を目指す。

同法人によると、開設した温室（敷地面積６９３平方メートル）は、最大で２万本のコチョウランの栽培が可能。作業定員は２０人で、事業形態は一般企業での就労が困難な人向けの就労継続支援Ｂ型。厚労省の調査では、Ｂ型事業所の２０１５年度の平均工賃は月額１万５０３３円とされている。
台湾の農園から苗を１本千円で仕入れ、半年かけて開花させ出荷する。オーナーには、１０本１万円で苗を購入してもらう。１０本を購入した場合、１本を１万円相当のフラワーアレンジメントにして返礼。残り９本を企業に販売し、知的障害者の収入にする。同法人によると、日本初のビジネスモデルという。
事業は、障害者の就労支援に取り組む日本財団の｢はたらくＮＩＰＰＯＮ！計画｣と協働で実施する。
同法人の那部智史理事長（４８）は｢知的障害者の雇用はなかなか進んでいない。（オーナーには）働いている子たちの表情を写真で見てもらうなどして、ストーリーに共感してもらいたい｣と話している。
問い合わせは同法人 ０４７０（６２）６２１５。