2019.7.16

胡蝶蘭だけじゃない!蘭の種類を代表8種の違いから理解しよう

カテゴリー:種類、胡蝶蘭、蘭
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蘭の数々

日本で「蘭」と言えば、お祝いやお悔みなど幅広いシーンで贈答品として用いられ、目にする機会の多い「胡蝶蘭」をイメージする人が多いのではないでしょうか。

しかし蘭には野生種だけで1~3万種、園芸用に品種改良されたものを加えると、さらに多くの種類があるとされます。

そこで今回は蘭の種類について、贈答用胡蝶蘭を扱う「アロンアロン」がご紹介!

蘭の種類分けの二大基準や代表的な8種類の蘭の特徴、蘭のなかで胡蝶蘭が日本の贈答品として根付いた背景まで、わかりやすく解説していきます。

目次

蘭の種類は生息地・根の生え方で分類される

自生する蘭

胡蝶蘭を含む欄には野生種だけで1~3万種、園芸用に品種改良されたものを加えるとさらに多くの種類があるとされます。

それぞれの蘭の花や茎・葉・根の形状にあまり違いはありません。

このため一般的に、数万種を超える蘭の種類分けは「原産地区分」と「根の生え方」の2つの基準でなされています。

蘭を「生息地基準」で分類すると?


生息地で蘭を種類分けする場合、大きく以下2種類に分けられます。
東洋蘭
(とうようらん)
ラン科の植物のうち、日本または中国を原産とする種類。
洋蘭
(ようらん)
ラン科の植物のうち、日本と中国以外の地域を原産とする種類。


生息地基準での代表的な蘭の分類
東洋蘭と洋蘭、この2つの基準で代表的な蘭を分類すると以下のようになります。
東洋蘭に
分類されるもの
シュンラン、カンラン、フウラン、チュウゴクシュンラン、イッケイキュウカ、ケイラン  など
洋蘭に
分類されるもの
コチョウラン、シンビジウム、オンシジウム、デンファレ、デンドロビウム、カトレア、バンダ、パフィオペディラム  など


蘭を「根の生え方基準」で分類すると?


根の生え方で蘭を種類分けする場合、大きく以下2種類に分けられます。
着生蘭
(ちゃくせいらん)
ラン科の植物のうち、木や岩に寄生して根を張り成長していく種類。
地生蘭
(ちせいらん)
ラン科の植物のうち、地面・土に根を張り成長していく種類。


根の生え方の基準での代表的な蘭の分類
着生蘭か地生蘭か、この2つの基準で代表的な蘭を分類すると以下のようになります。
着生蘭に
分類されるもの
コチョウラン、カトレア、バンダ、オンシジウム、デンドロビウム など
地生蘭に
分類されるもの
シンビジウム、パフィオペディラム  など


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ここからは胡蝶蘭をはじめ、日本で一般的に流通している8種類の蘭の特徴や種類を、画像付きでご紹介していきます。

それぞれ学名や生息地・根の生え方による分類、花言葉、その他の特徴の項目から解説していますので、ぜひ確認してくださいね。

コチョウラン


コチョウラン

学名や別名 ・学名「Phalaenopsis aphrodite(ファレノプシスアフロディテ)」
・英名「Phalaenopsis Orchid(ファレノプシスオーキッド)」
生息地上の分類 台湾やフィリピン、マレーシア、インドネシア、ベトナム、パプアニューギニアなど赤道付近の熱帯雨林に自生する「洋蘭」
根の生え方による
分類
木や岩に寄生して根を張る「着生蘭」
花言葉 【日本語】幸福が飛んでくる、純粋な愛
【英語】beauty(美しさ)、luxury(贅沢・豪華)、refinement(優雅・上品)
その他の特徴 ・色や花のかたち、大きさなどによりさらに細かく分類される
・日本ではお祝い、お悔みの贈答用花の定番として親しまれている


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パフィオペディラム


パフィオペディラム

学名や別名 ・学名「Paphiopedilum(パフィオペディラム)」
・英名「Lady’s slipper(レディーズスリッパ)」
生息地上の分類 フィリピンをはじめとした東南アジア、インド、パプアニューギニアなどに自生する「洋蘭」
根の生え方による
分類
基本的には土に根を張る「地生蘭」だが、木や岩に寄生し根を張る「着生蘭」もある
花言葉 【日本語】変わりやすい愛情、官能的、気まぐれ、思慮深い、優雅な装い
その他の特徴 ・リップと呼ばれる部分が、スリッパのような袋状になっている
・比較的育てやすく、園芸用として日本での愛好家も多い


シンビジウム


シンビジウム

学名や別名 ・学名「Cymbidium(シンビジウム)」
・英名「Cymbidium(シンビジウム)」
生息地上の分類 東南アジアを中心に、東アジア原産の品種と掛け合わせて作られた「洋蘭」
根の生え方による
分類
土に根を張る「地生蘭」
花言葉 【日本語】素朴、飾らない心、誠実な愛情、壮麗、華やかな恋、高貴な美人、深窓の麗人
その他の特徴 ・東洋蘭であるシュンランに近く、丸い花が特徴的
・寒さに強く、日本では寒冷期に贈答用の鉢花としても重宝される


シュンラン


シュンラン

学名や別名 ・学名「Cymbidium goeringii(シンビジウムゲオリンギ)」
・英名「Riverstream orchid(リバーストリームオーキッド)」
生息地上の分類 日本や中国を原産地とする「東洋蘭」
根の生え方による
分類
土に根を張る「地生蘭」
花言葉 【日本語】飾らない心、清純、控えめな美
その他の特徴 ・花の色が地味で、花を楽しむ品種と葉を楽しむ品種がある
・日本では「ジジババ」「ホクロ」「ホックリ」などと呼ばれることも


オンシジウム


オンシジウム

学名や別名 ・学名「Oncidium(オンシジウム)」
・英名「Dancing lady orchid(ダンシングレディーオーキッド)」
生息地上の分類 中南米の熱帯・亜熱帯地域に自生する「洋蘭」
根の生え方による
分類
木や岩に寄生して根を張る「着生蘭」
花言葉 【日本語】一緒に踊って、協調、清楚、野心的な愛、可憐、気立ての良さ
その他の特徴 ・黄色いドレスを着ているように見えることから、踊る女性に例えられる
・日本では鉢植えよりも切り花として、花束やスタンド花に良く使われる


デンファレ


デンファレ

学名や別名 ・学名「Dendrobium phalaenopsis(デンドロビウムファレノプシス)」
・英名「Den phal(デンファル)」「Cooktown orchid(クックタウンオーキッド)」
生息地上の分類 パプアニューギニアや、オーストラリア北部などに自生する「洋蘭」
根の生え方による
分類
木や岩に寄生して根を張る「着生蘭」
花言葉 【日本語】わがままな美人、有能、魅惑、お似合いのふたり
その他の特徴 ・近年ではタイやマレーシア、ハワイなどで生産されている
・日本でもよく使われていて、花束の他に葬儀用供花としても用いられる


デンドロビウム


デンドロビウム

学名や別名 ・学名「Dendrobium(デンドロビウム)」
・英名「Dendrobium(デンドロビウム)」
生息地上の分類 スリランカ、ネパール、パプアニューギニア、サモアなどに自生する「洋蘭」
根の生え方による
分類
木や岩に寄生して根を張る「着生蘭」
花言葉 【日本語】天性の華をもつ、わがままな美人
その他の特徴 ・花色の展開が豊富で、華やかなで育てやすい品種とされる
・日本では「長生蘭」「セッコク」などと呼ばれることもある


カトレア


カトレア

学名や別名 ・学名「Cattleya(カトレヤ、カトレア)」
・英名「Cattleya(カトレヤ)」「The Queen of Orchids(クイーンオブオーキッド)」
生息地上の分類 中央アメリカ、南アメリカなどを中心に自生する「洋蘭」
根の生え方による
分類
木や岩に寄生して根を張る「着生蘭」
花言葉 【日本語】成熟した大人の魅力、魅惑的、魔力、優美な貴婦人
【英語】mature charm(成熟した大人の魅力)
その他の特徴 ・贅沢な花として、ヨーロッパ貴族から愛されてきた歴史がある
・生命力が強く、寿命が長いため園芸用として重宝されている


お祝いや贈り物に人気な胡蝶蘭の種類

胡蝶蘭 蘭の種類

お祝いや贈り物に人気がある胡蝶蘭には、どのような種類があるのか説明していきましょう。

大きさが異なる!胡蝶蘭の種類3つ


人気のある胡蝶蘭は「大輪」「中輪」「ミディ(ミニ)」と大きく3つの種類に分類されます。

お祝いや贈り物に人気のある胡蝶蘭を花の大きさやおすすめの利用場面に合わせて紹介してきましょう。

​​​​大輪

胡蝶蘭の​​​​​​​​大輪とは、花の大きさが10センチ〜15センチの大きさの胡蝶蘭を指します。

品種にもよりますが、高さは3本立ての胡蝶蘭で70センチ〜80センチ前後になるようです。

ひとつひとつの花が大きく豪華で美しいことから、大輪の胡蝶蘭は大変人気のある種類と言えるでしょう。

見た目の華やかさから多くのお祝い事の場に好まれます。

開店祝いや就任祝い、ビジネスシーンでのお祝い、個人へのお祝い、法事などに贈られることが多いでしょう。

​​​​​​中輪

胡蝶蘭の​​​​​​​​中輪とは、花の大きさが6センチ〜12センチの大きさの胡蝶蘭を指します。

品種にもよりますが、高さは3本立ての胡蝶蘭で50センチ〜60センチ前後になるようです。

中輪の特徴は、花びらがピンク色や黄色などカラフルな色合いで、大輪よりひと回り小さく色鮮やかであるため、1鉢のみでも場が明るくなるでしょう。

飾るスペースをそれほど必要としないため、小規模な事務所のお祝いや飲食店の開店祝い、知人への誕生日祝い、還暦祝いなどの個人に向けたプレゼントとして好まれます。

​​​​​​ミディ(ミニ)

胡蝶蘭の​​​​​​​​ミディ(ミニ)とは、花の大きさが3センチ〜5センチの大きさの胡蝶蘭を指します。

品種にもよりますが、高さは3本立ての胡蝶蘭で10センチ〜30センチ前後になるようです。

ミディ(ミニ)の特徴は、小さくて飾りやすいことで、住宅の棚やテーブルなどに置いて観賞できるでしょう。

友人の誕生日や結婚記念日、お土産、ご自宅用などのちょっとしたプレゼントにおすすめです。

蘭のなかでも、胡蝶蘭が日本で愛される理由は?

胡蝶蘭は明治時代、ヨーロッパで高貴な花として愛され原種から現在に近いかたちにまで品種改良されたものが、イギリスから日本へ入ってきたとされています。

日本へわたってきた当時、非常に管理が難しく高価であった胡蝶蘭は「華やかで高級な贈答用の花」として、徐々に日本に定着していきました。

その後100年あまりの時間をかけ、胡蝶蘭を日本で栽培・管理するための農業技術は進化。

胡蝶蘭そのものの品質も向上し、安定定期に生産できるようになったため、富裕層だけでなく幅広い層に「1年中贈れる祝い花」として、愛されるようになったのです。

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いかがでしたか?
蘭は種類が多く、それぞれの見た目や色、生体の特徴が豊かな植物です。

贈答品としての胡蝶蘭の美しさを愛でるだけでなく、他の種類の蘭の美しさや生体にまで目を向けて、蘭の魅力を堪能しましょう。

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