「太陽と月プロジェクト」は、政府の障がい者対策だけに頼るだけではなく、民間での問題意識を高めることにより障がい者が手がける商品を広め、更なる障がい者雇用の促進と工賃向上を目指すプロジェクトです。
平成30年度の厚生労働省の調査では、就労可能な障がい者の平均月収は16,118円、時給に換算するとわずか214円でした。障がい者年金の約90,000円を加えても月収は106,118円にしかならず、日本国憲法第25条にあるような「健康で文化的な最低限の生活を営む」ことは非常に難しいと思われます。
かつて日本の障がい者雇用の大きな担い手は、町工場や商店などの中小零細企業でした。町内コミュニティーのなかで自然と障がい者雇用は進められてきたのです。しかし、中小零細企業を取り巻く経営環境は年々厳しくなり、次第に大企業による義務雇用の割合が多くなってきました。これにより、統計上の障がい者雇用は大きく伸びましたが、知的障がい者と精神障がい者の雇用環境は依然として厳しい状況が続いています。