障がい者の自立のために所得向上をめざす議員連盟

障がい者の自立のために所得向上をめざす議員連盟（障がい者所得倍増議員連盟）設立趣意書
厚生労働省によると、平成22年度における就労継続支援B型事業所の障がい者一人当たりの平均月収額は13,079円、1日にして僅か653円という計算になります。これは重度障がい者の場合の障害年金と合わせても、10万円にも満たない金額であり、日本国憲法第25条にあるような「健康で文化的な最低限度の生活を営む」ことは非常に難しい状況と言わざるを得ません。政府としても障がい者が経済的にも自立して生活が出来るようになるよう、平成19年度から23年度にかけて「工賃倍増5か年計画」が実施され、また平成24年度からはより都道府県と事業所が共同して取り組むことを重視した「工賃向上計画」を実施するなどの対策を講じてはいますが、現在のところ十分な成果を上げているとは言えない状況にあります。他方、国会においては平成24年6月に「国等による障害者就労施設等からの物品等の調達の推進等に関する法律（障害者優先調達推進法）」が全会一致で成立するなど、障がい者の自立支援は超党派で取り組むべき課題として考えられています。
そこで、障がい者の自立支援のためには所得の向上が不可欠であるという観点から、有識者との意見交換や就労施設への視察などを通じて現在の障がい者福祉制度や法律の不備による問題点を見つけ出し、障がい者の所得向上に資するような具体的行動を実施する超党派の議員連盟を結成したいと存じます。