季節によって変わる?プロが本気で教える胡蝶蘭の育て方講座!
カテゴリー:育て方、胡蝶蘭お気に入りの胡蝶蘭を育てていきたいのに、方法がわからず困っていませんか?
他の植物と同じように扱っていいのかどうか、戸惑った経験のある方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、胡蝶蘭を扱うプロである私たち「アロンアロン」が、年間を通して役立つ胡蝶蘭の育て方の6つのポイントをご紹介!
さらに、1年を春・梅雨・夏・秋・冬の5つに分けて、季節ごとの正しい育て方を【日光と温度】【置き場所】【水やりの方法】の項目別に詳しく解説します。
これさえ読めば、あなたの大切な胡蝶蘭を適切に育てる方法が見つかりますよ。
目次
あらかじめ知っておきたい胡蝶蘭の2つの特徴
胡蝶蘭を育てるにあたり、「胡蝶蘭は他の花とどう違うのか」「胡蝶蘭のメリットは何なのか」気になる方もいるでしょう。
まずは、胡蝶蘭が持つ特徴を2点紹介します。
乾燥に強く花持ちがよい
胡蝶蘭の特徴のひとつとして、一般的な植物とは異なり昼間に光合成を行わない代わりに、夜間に気孔を開くことで二酸化炭素を取り込む点が挙げられます。
胡蝶蘭は夜間でも体内に水分を取り込むことができるため、比較的乾燥に強い花であるといえるでしょう。
乾燥には強い一方で、胡蝶蘭の原産地は湿度が高く熱い東南アジアやオーストラリア・中国南部・インドの南部などといった熱帯の地域であることから、寒さに弱い特徴も持っています。
寒さに弱いため、胡蝶蘭を育てる場所の温度が低くならないように注意しましょう。
胡蝶蘭の茎は短く、葉は肉厚で生命力が強いため、およそ1〜3か月の間花を咲かせることから他の花と比べても花持ちが良い花と言われているのです。
香りが少なく花粉が落ちない
胡蝶蘭は、香りがほとんどないのも特徴です。
さらに花びらの奥底に花粉が溜まりやすく、花粉が花びらが外に落ちにくい構造になっています。
香りがなく花粉も出にくいため、香りが苦手な人にも向いている花と言えるでしょう。
胡蝶蘭は贈る人の嗜好をあまり問わないため、贈り物に最適な花なのです。
胡蝶蘭の育て方に関する7つのポイント
まずは、胡蝶蘭をお世話するなら覚えておきたい育て方の基本を、【7つのポイント】に分けてご説明します!
これらのポイントを知っているだけで日々のお世話がしやすくなりますので、参考にしてくださいね。
【ポイント1】ラッピングはすぐに外す
お祝いとしていただく機会も多い胡蝶蘭ですが、いただいたときにかかっているラッピングは胡蝶蘭の根に良くありません。
胡蝶蘭を育てていきたいなら、すぐに外してしまいましょう。
どうしてもラッピングを残しておきたいときは、鉢を覆っているセロハンをはがして、リボンだけ残すなどの工夫をしてください。
【ポイント2】室温を15度から25度までに保つ
胡蝶蘭はもともと、年間を通して暖かい地域に自生する植物です。
そのため、日本の四季による急激な気温の変化は、胡蝶蘭が傷む原因になります。
胡蝶蘭の置き場所の理想的な気温は22度ですが、15度~25度の間になるように置き場所の気温を調節しましょう。
《注意》
気温調節にエアコンを使用してもいいですが、胡蝶蘭は乾燥しがちなエアコンの風が苦手です。
エアコンの風が直接当たらない場所に置くようにしてください。
【ポイント3】直射日光を避け、カーテン越しの柔らかい日光を当てる
胡蝶蘭は直射日光に弱く、すぐに「葉焼け」と呼ばれる葉の病気になってしまいます。
ただし日光そのものは大好きですので、レースのカーテン越しに当たるところに置いてあげましょう。
人間が「心地よい」と感じる日光や風の当たり具合が、胡蝶蘭にとっても心地よいものになります。
【ポイント4】湿度を60%から80%の間にキープする
胡蝶蘭は乾燥に弱く、湿度は最低でも50%くらいが望ましいとされています。
空気が乾燥しているときは、葉の両面と株の根元がしっとりするくらいに、霧吹きで水を吹きかけて湿度を調節してください。
【ポイント5】水やりは控えめにする
胡蝶蘭の根は蒸れに弱く、水のやりすぎは「根腐れ」という根の病気を引き起こします。
水やりの量・頻度は控えめが基本です。
以下の表を参考に、「根元が乾いている」と感じてから3日目くらいに水をやってください。
《基本的な胡蝶蘭の水やり方法》
水やりのタイミング | 1週間~10日に1回くらいを目安に |
1回に与える量 | 200~500ミリリットルくらい |
与え方 | 株の根本にゆっくりと与える |
【ポイント6】肥料は使わない
胡蝶蘭はもともと栄養の少ない場所で自生しているため、育てるうえで基本的には肥料は不要です。
【ポイント7】子どもやペットが近づかない場所に置く
胡蝶蘭はデリケートで、ストレスに敏感です。
胡蝶蘭の花びらの部分に触れてしまうと、花にストレスを与えてしまいます。
胡蝶蘭にストレスを与えてしまうと早く枯れてしまう可能性があるため、胡蝶蘭の特徴である花持ちの良さが活かせません。
特に花の部分に触れてしまうと胡蝶蘭が「受粉をした」と誤解をしてしまい、胡蝶蘭がしおれる原因につながってしまいます。
そのため、胡蝶蘭を置く際は子供やペットがよく出入りする場所は避け、人の手が万が一触れることのない場所を選んだ方が良いでしょう。
上級編!季節ごとのお手入れ方法
胡蝶蘭の育て方の基本を確認したら、次はさらに深く、季節ごとのお手入れの方法を学んでいきましょう。日本の四季が胡蝶蘭にとって快適なものになるように、以下を参考に育ててみてくださいね。
《春》成長の準備をする時期
春は、胡蝶蘭にとって成長のための準備期間です。
環境 | 【日光】レースカーテン越しの柔らかい日光を当てる 【温度】日中は20度、夜間は15度くらいに保つのが望ましい |
水やり | 基本の水やり方法に準じて、10日に1回を目安にたっぷり与える |
《梅雨》成長開始時期
湿度が高くなるこの時期は、胡蝶蘭にとって成長期のはじめにあたります。
環境 | 【日光】レースカーテン越しの柔らかい日光を当てる 【温度】特に温度調節は必要なく、室温でよい |
水やり | 自然の雨は胡蝶蘭にとって栄養になるので、積極的に雨に当てる |
この時期の注意点!
胡蝶蘭は湿気が大好きですが、蒸れすぎは病気の原因になります。この時期は特に通気性に注意し、風通しが良い場所に置いてください。
《夏》冬に備えて成長する時期
気温が上がる夏は、これからやってくる厳しい冬に向けて胡蝶蘭がしっかり成長する時期です。
環境 | 【日光】直射日光は厳禁!レースカーテン越しの柔らかい日光を当てる 【温度】室温でよいが、こまめな換気が必要 |
水やり | 【室内栽培の場合】2~3日に1回くらいのペースで与える 【屋外栽培の場合】毎日与える |
この時期の注意点!
夏の締め切った部屋は高温で風通しが悪く、胡蝶蘭の病気の原因になります。室内で育てる場合はこまめに窓を開けたり、扇風機などを使って部屋の空気を入れ替えてください。
《秋》花芽を形成する時期
秋の昼夜、気温の温度差のある時期に、胡蝶蘭は花芽を形成します。
環境 | 【日光】レースカーテン越しの柔らかい日光を当てる 【温度】室温でよいが、こまめな換気が必要 |
水やり | 基本の水やり方法に準じて、10日に1回を目安にたっぷり与える |
この時期の注意点!
気温の高い日は、梅雨・夏と同様に、風通しに気を付けてください。《冬》休眠する時期
冬になると、寒さに弱い胡蝶蘭は、次の春に向けて休眠期に入ります。
無事に冬を越して春を迎えられるよう、しっかりと保温してあげてください。
環境 | 【日光】レースカーテン越しの柔らかい日光を当てる 【温度】昼間は窓辺、夜間は部屋の中央に置いて、段ボールや毛布をかぶせて保温する |
水やり | 4週間に1回くらい、天気が良く暖かい午前中に、少量(200ml程度)のぬるま湯を与える |
この時期の注意点!
冬は休眠しているため、ほとんど水を必要としません。保温とあわせて、水の与えすぎには注意が必要です。
いかがでしたか?
購入した胡蝶蘭は、時間とともにますます愛着が出てきますよね。
大切な胡蝶蘭を少しでも長く育てるために、この記事がお役に立てば幸いです。
※2022年1月25日に内容を更新しました。
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