直射日光はNG!プロ直伝、胡蝶蘭が元気になる日照環境&条件とは
カテゴリー:日照、胡蝶蘭胡蝶蘭を大切に、できる限り長く育てていくためには、水や肥料の与え方とあわせて日照の環境・条件を、いかに適切に整えられるかが重要になってきます。
今回は、贈答用の胡蝶蘭や鉢植え植物のネット通販を手掛ける「アロンアロン」が、四季のある日本で胡蝶蘭を育てるための日照環境と、その整え方を解説!
あわせて、不適切な日照環境下で胡蝶蘭を育てることによるリスクもご紹介しているので、ぜひ最後まで読んで胡蝶蘭を日照の関係とその重要性について学んでくださいね。
目次
胡蝶蘭の育成に適した、日照の条件や時間は?
胡蝶蘭にとって気持ちのよい育成に適した日照の条件は、「木漏れ日のような柔らかい日光」であると言われています。
ここではまず、胡蝶蘭の育成に木漏れ日のような柔らかい日光が適している理由と、胡蝶蘭が元気に育つ日照条件について、詳しくみていきましょう。
胡蝶蘭が木漏れ日を好むのは「着生植物」だから
もともと、胡蝶蘭は赤道付近の熱帯雨林のなかで自生する着生植物(ちゃくせいしょくぶつ)です。
野生の胡蝶蘭は、岩の割れ目や大木の幹などに根を張り、着生している植物などからの少ない栄養と水、そして背の高い木の葉陰から漏れてくる日光を糧に生きています。
このため、日本で胡蝶蘭を育てる際にも、野生の環境に近い少ない水と栄養・木漏れ日のような日照環境を整えてあげることで、健康に成長することができるのです。
逆に、ヒマワリなど他の植物が好むような強い日差し・直射日光は胡蝶蘭には刺激が強すぎて適しませんので、避けなければいけません。
胡蝶蘭が好む、日照環境の条件
日本で胡蝶蘭の鉢植えを育てる場合に、胡蝶蘭が好む「木漏れ日のような柔らかい日光」を再現するには、以下いずれかの条件を満たすようにするとよいでしょう。
・光が透ける程度の薄い布ごしに、日光が差し込む環境
・屋根など何かの隙間から、時間帯によってときどき日光が当たる環境
また、年間を通して温暖な気候の原産地とは異なり四季のある日本では、季節ごとに日照時間をコントロールしてあげることが望ましいです。
基本的には1日3時間を目安に胡蝶蘭に日光が当たるように心がけ、気温が下がる秋から冬にかけては、日当たりの良いときに4時間程度日光を当てるようにしてくださいね。
正解はコレ!日照条件に配慮した胡蝶蘭の置き方
前項までに見た、胡蝶蘭を育てるのに適した日照条件をまとめると以下のようになります。
《胡蝶蘭の育成に適した、日照環境の3条件》
・直射日光は、胡蝶蘭には強すぎるのでNG!
・日照は光が透ける程度の布ごしか、屋根や植物の隙間から当てるようにすべし!
・日照時間は、1日あたり3~4時間を目安に考えるとよい!
ここからは上記の3条件を踏まえたうえで、日本の家庭やオフィスで胡蝶蘭に適した日照環境を整えるための適切な鉢の置き場所を、室内外に分けてご紹介します。
【室内の場合】胡蝶蘭に適した日照環境を叶える、鉢の置き場所
胡蝶蘭の鉢植えを室内で管理する場合、日照環境を整えるうえで最も適した置き場所は「日当たりと風通しのよい窓辺」です。
具体的には、以下の条件を満たす場所が望ましいでしょう。
・昼間または夕方にたっぷり日光が差し込み、レースカーテンを設置している窓辺
光を通すレースのカーテンは、窓から差し込む直射日光を適度に遮光し、木漏れ日程度の柔らかい光にまで弱めたうえでたっぷりと胡蝶蘭に届けてくれます。
また窓際は通気性もよいため、暖かく風通しの良い環境を好む胡蝶蘭の鉢植えの置き場所として非常に適しているといえるでしょう。
冬の間は、冷たい外気が入る窓辺への設置は要注意
熱帯雨林原産の胡蝶蘭は寒さに弱く、気温が15度を下回ると弱ってきます。気温が下がる秋から冬にかけては、胡蝶蘭の鉢を窓辺に設置するのは日当たりの良い昼間の数時間のみにし、あとは暖かい部屋の中央で管理してあげましょう。
【室外の場合】胡蝶蘭に適した日照環境を叶える、鉢の置き場所
日本で胡蝶蘭を室外に置いて管理する場合に最も注意すべきは、直射日光です。
室外に胡蝶蘭の鉢を置く場合は、遮光ネットやすだれ・よしず・洗濯物などを鉢の上にくるように設置し、直射日光が当たらないように配慮しましょう。
またこのとき、鉢の通気性を確保し外部からの害虫や病気への感染を防ぐために、台を使って鉢を床(地面)から50~60㎝の高さにまで上げると、より理想的な環境になります。
気温が下がり乾燥する冬は、室外から室内へ鉢を移動させて!
地域によっては気温が0度を下回る日本の冬は、胡蝶蘭にとって厳しい環境です。秋から冬にかけての夜間をはじめ、できれば昼間も寒い時期には室外の胡蝶蘭を暖かい室内に移動させて、保温してあげてくださいね。
間違った日照条件のもとで胡蝶蘭を育てることのリスクと対処法
土に根を下ろさず、木や岩などに付着して生育する着床生物である胡蝶蘭は、間違った日照条件ではうまく育たない可能性があります。
最後に、胡蝶蘭を育てるのに適していない日照条件のままではどのようなリスクが生じるのか、考えられる3つのリスクをみていきましょう。
《不適切な日照環境により、胡蝶蘭に起こり得る病気》
葉焼け | 葉が黄色や茶色に変色し、乾燥して白くなる病気。直射日光による火傷の症状。 |
軟腐病、または 褐斑細菌病 |
葉に濡れたような、または淡褐色の斑点が現れぶよぶよになる。葉焼けによる傷から、原因細菌に感染したことによる病気。 |
炭疽病 | 葉焼けによる傷口、または弱りからカビの一種が活発になり、発症する病気。 |
胡蝶蘭を病気から守る対処法3選
ここからは胡蝶蘭を病気から防ぐ方法を3つ紹介します。
病気にならないようにする方法に加えて、病気になった場合にどのように対処すればいいのかみていきましょう。
直射日光の当たらない場所に移動する
直射日光が胡蝶蘭に当たりすぎると「葉焼け」を起こし、葉焼けした部分から病気になってしまいます。直射日光が当たりすぎる状態を避け、胡蝶蘭が葉焼けしない場所に移動させましょう。
胡蝶蘭を移動させる時は、完全な日陰ではなくレース越しに日光が当たる場所に移動させるのがベストです。
胡蝶蘭にとって適切な日照条件の場所であれば、仮に葉焼けしてしまった場合でも元気に育ってくれる可能性があります。
葉の変色部分を切り取る
胡蝶蘭の葉の一部が変色し柔らかくなっている場合は、「軟腐病」や「褐斑細菌病」にかかっている状態です。「軟腐細菌」という細菌によって引き起こされる病気で、腐食部分から出る水を経由して健康な葉に伝染し、乾燥しても埃に乗って病気が拡散してしまいます。
病気の拡散を防ぐためには、病気に感染して変色した葉を切り取りましょう。
切った部分から細菌が入らないよう、ハサミで切る前に熱湯や消毒液でハサミを消毒し、清潔にすることがポイントです。
病気の葉を切り取る際は、病気になっている部分より少し大きめに切り取ることで、細菌を胡蝶蘭に残さずに処置できます。
葉から幹の部分にまで病気が進行してしまうと、病気の葉を切り取っただけでは治すことができなくなるため、早い段階で処置することが重要です。
殺菌剤を湿布する
病気の部分を切り取った際、切り口から細菌やカビが入らないように、殺菌剤を湿布しましょう。切り取った部分だけでなく、病気部分からこぼれ落ちた汚染物が他の葉に付いた場合も、殺菌剤で清潔におくと病気の拡散を防ぐことができます。
いかがでしたか?
不適切な日照環境下に胡蝶蘭を置いておくと、最悪枯れてしまう原因となります。
この記事を参考に、胡蝶蘭に適した日照環境とその条件を知り、あなたの胡蝶蘭を可能な限り元気に長く育ててあげてくださいね。
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