プロが徹底解説!株が元気になる正しい《胡蝶蘭の水やり方法》
カテゴリー:水やり、胡蝶蘭
胡蝶蘭を育てていて、水やりを難しく感じたことはありませんか?
他の植物と同じように水を与えていたのに、胡蝶蘭だけが枯れてしまい、戸惑った経験のある方も多いのではないでしょうか。
簡単そうに思える水やりですが、昔から「水やり3年」といわれるほど難しく、コツを覚えるのに時間のかかる作業なのです。
そこで今回は、胡蝶蘭の栽培と販売のプロである私たち「アロンアロン」が、胡蝶蘭の水やりの基本から、季節ごとの正しい方法・頻度・量まで徹底解説します!
あわせて、水やり以外に胡蝶蘭の管理で気を付けるべきポイントも紹介していますので、最後までよく読み、あなたの胡蝶蘭栽培に役立ててくださいね。
目次
《胡蝶蘭の水やり》まずは基本をチェック!

まずは、胡蝶蘭の正しい水やりの基本から学んでいきましょう。
ここでは、胡蝶蘭の水やりの頻度・量・与え方について、基本的なやり方を解説します。
どのくらいのペースであげればいいの?
季節によって異なりますが、基本的には1週間~10日に1回くらいを目安に水やりすればOKです。
また、根元の植え込み材を触って乾き具合をチェックすることで、水やりのタイミングを見極めることもできます。
植え込み材を触って「乾燥しているな」と感じてから、3日後が水やりにちょうど良いタイミングです。
与える水の量はどのくらい?
株の大きさや季節にもよりますが、1回の水やりで与える量は200~500mlくらいが目安です。
与え方はどうすればいいの?
水やりには、水と一緒に鉢内の空気を入れ替えるという役目もあります。
水は、株の根本に向けて、ゆっくりと与えください。
空気が乾燥しているときは「霧吹き」を!

胡蝶蘭は乾燥が苦手です。
エアコンなどで空気が乾燥しているときは、葉に霧吹きで水をかけて、湿度を調整しましょう。
この時、花びらに水をかけると花が傷む原因になるので、霧吹きは葉だけにかかるように注意してください。
《胡蝶蘭の水やり》季節ごとの違いをチェック!

胡蝶蘭の水やりの基本を理解したら、次は季節ごとの違いをチェックしましょう。
1年間を水やりに差の出る4つの季節に分けて、それぞれ正しい水やりの頻度・量・与え方、そして霧吹きが必要かどうかについて解説します。
【 春・秋 】→ 基本の水やりでOK
春・秋は、前項で説明した基本の方法に従って水やりをしてください。
頻度 | 1週間~10に1度を目安に、根元の水苔が乾いてから3日後くらい |
量 | 500mlくらい |
与え方 | 根元にゆっくりと与える |
霧吹き | 空気が乾燥していると感じたら、葉に霧吹きをする |
【 梅雨 】 → 自然の雨を積極的に利用する
自然の雨は、胡蝶蘭にとってなによりの栄養となります。
この時期は、自分で水をやるよりも、雨が降った時に鉢を外に出して、積極的に雨に当てましょう。
湿度が高い時期なので、霧吹きも必要ありません。
梅雨どきの「蒸れ」には要注意!
胡蝶蘭の根は「蒸れ」に弱く、蒸れた状態が長く続くと根腐れを起こします。根が蒸れないよう、鉢の受け皿にたまった水は必ず捨てて、風通しの良いところに置いて通気性を確保しましょう。
【 夏 】 → 室内は2~3日に1回、屋外は毎日与える
夏は、胡蝶蘭の栽培場所が室内か屋外かによって、水やりの頻度が変わってきます。
また、特に室内栽培の場合は鉢内が蒸れやすくなるので、扇風機を使ったり窓を開けるなどして換気し、通気性を確保してください。
頻度 | 【室内栽培の場合】2~3日に1回 【屋外栽培の場合】1日1回 |
量 | 500mlくらい |
与え方 | 根元にゆっくりと与える |
霧吹き | 日本の夏は湿度が高くなるため、霧吹きは必要ない |
【 冬 】 → 月に1回で十分
冬は休眠状態に入るため、水をほとんど必要としません。
この時期に水を頻繁に与えると、根腐れを起こす原因になります。
また、胡蝶蘭は寒さに弱いので、この時期は水の量と同時に水温にも注意が必要です。
頻度 | 1か月に1回 |
量 | 200mlくらい |
与え方 | ぬるま湯程度に温めてから根元にゆっくりと与える ※冬の常温水は、胡蝶蘭にとって南極の水温に匹敵します! |
霧吹き | 基本的に必要ないが、エアコンなどで乾燥していれば葉に霧吹きをする |
水やり以外にも!胡蝶蘭を元気に育てる4つの秘訣

胡蝶蘭を健康に保つための、正しい水やり方法は理解できましたか?
最後に、水やりの方法とあわせて覚えておきたい【胡蝶蘭を元気に育てるための秘訣4つ】をご紹介します。
しっかり読んで、水やりと一緒に実践して下さいね。
◆風通しは良好に!
根が蒸れてしまわないように、胡蝶蘭の鉢は必ず風通しが良いところに置くようにしてください。
こうすることで、根腐れなどの病気や、害虫被害をある程度防ぐことができます。
《エアコンの風は当てないで!》
エアコンの風は乾燥しているため、直接当てると胡蝶蘭の株を弱めます。
必ず、自然風の通り抜ける場所に置いてください。
◆直射日光はNG
胡蝶蘭は直射日光に当たると「葉焼け」という症状を引き起こし、弱ってしまいます。
胡蝶蘭には直接ではなく、1枚布を通したやわらかい日光を当てるのが望ましいです。
以下に、室内と屋外それぞれの環境別に、直射日光への対策をまとめましたので参考にして下さい。
室内 | 窓からの日光を、レースのカーテン越しに当てる |
屋外 | 遮光ネットなどを使い、直接は日光が当たらないように工夫する |
◆寒さと乾燥に注意
胡蝶蘭は本来、高温多湿の熱帯地域に多く自生する植物です。
そのため、寒くて乾燥する日本の冬は、胡蝶蘭にとってかなり厳しい季節になります。
冬は段ボールや毛布で鉢を囲ったり、エアコンや霧吹きなどを利用して、胡蝶蘭が枯れないように温度と湿度の調整をしてください。
《気温は22度、湿度は70%前後が理想的》
胡蝶蘭を育てるには、気温が15~25度、湿度が60~80%くらいが理想的だと言われています。
◆肥料は基本不要
自然界では、胡蝶蘭はほとんど肥料がない環境で自生しています。
そのため、基本的には胡蝶蘭を栽培するときに肥料を与える必要はありません。
弱った状態で肥料を与えるとかえって負担になり、さらに株を弱めてしまう可能性があります。
《肥料をあげたいときは?》
成長促進のために肥料を与えたい場合は、水で薄めた液肥を一定期間だけ与えます。
3,000~5,000倍くらいに薄めたものを、5月~9月の2ヶ月間、2週間に1回のペースで与えてください。
いかがでしたか?
胡蝶蘭を育てるうえで欠かせない、水やりの正しい方法について解説しました。
正しい方法・量で水やりをして、あなたの胡蝶蘭をしっかりと育ててあげてくださいね。
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