初心者さん必見!胡蝶蘭を育てるのに適した温度と管理のポイント
カテゴリー:温度、育て方、胡蝶蘭季節ごとに大きく気温や湿度が変化する日本でいただいた胡蝶蘭をできるだけ長く・元気に育てるには、どのように温度管理するのが適切なのでしょうか。
今回は、贈答用の胡蝶蘭や観葉植物をインターネット上で販売するアロンアロンが、胡蝶蘭を育てるのに適した温度とその理由、管理方法まで解説していきます。
あわせて、胡蝶蘭栽培の初心者さんが温度管理とあわせて知っておくべき、湿度管理や水やりなど育て方のポイントも紹介しているので、参考にしてくださいね。
目次
胡蝶蘭を育てるのに適しているのは、15~25度の間!
もともと赤道付近の熱帯雨林が原産地である胡蝶蘭は、温かく適度に湿気のある環境を非常に好みます。
このため、自宅やオフィスで胡蝶蘭を飼育するときにも、胡蝶蘭を設置している部屋の温度を15~25度に保つことが望ましいとされます。
なお、夜間と日中で5度前後の温度変化があるのが理想的とされますが、一般消費者が胡蝶蘭を育てるときは「20~22度くらいの間にする」と考えておけば十分でしょう。
日本の四季による気温変化が、胡蝶蘭に大ダメージとなることも!
夏には30~40度近い高温多湿となり、冬には氷点下まで気温が下がって空気も乾燥しがちになる日本の気候は、胡蝶蘭にとっては苛酷です。
胡蝶蘭を長く育てて楽しみたいなら、可能な限り胡蝶蘭が好む環境に近い状況を整えてやる必要がある、と覚えておいてくださいね。
胡蝶蘭に適した温度を通年維持するには、どうしたらいい?
ここからは、胡蝶蘭の栽培に適した温度が20度前後であることを踏まえて、知っておくべき胡蝶蘭の温度管理のポイントをご紹介していきます。
基本は風通しが良く、布越しの日光が当たる窓辺がおすすめ!
胡蝶蘭は、熱帯雨林で他の植物や岩に根を張り、湿度が高く温かい空気のなかで少ない水・日光・栄養で生きていけるように進化した「着生植物」です。
ジャングルのなかでも比較的涼しい大木の陰に自生し、降り注ぐ木漏れ日を浴びてわずかな水分で成長するのが、本来の胡蝶蘭の姿なのです。
このため、温かい空気と適度な湿度・柔らかい日光と風通しの良さを好みます。
日に当てる時間はどのくらい?
野生の胡蝶蘭は木漏れ日が射す岩場や木陰に生息しているため、日差しは木漏れ日程度の控えめでも問題ありません。しかし、胡蝶蘭は熱に弱い特徴があることから、直射日光を当てすぎないように注意しましょう。
日光に当てる時間は、夏場は3時間程度・冬場は4時間程度で十分です。
暖かい適温(日中は25度くらい/夜間は18度くらい/可能な限り20度前後に保つのが理想)と柔らかい日差しを好むため、環境をできるだけ近づけてあげるのがよいでしょう。
季節ごとに胡蝶蘭の鉢を置く場所を温度や風通しに注意しながら変えて、調整するのがポイントです。
風通しがよく、直射日光を避けてカーテン越しに日光が当たるようにしましょう。
室内に置く場合
室内に置く場合、直射日光をできるだけ避けレースのカーテンから柔らかい日差しが差し込むように工夫し、風通しのよい窓際に置くのがポイントです。夏場はレースのカーテンから柔らかい日光が当たるようにし、風通しのよい窓際に置き、気温が高くなりすぎないように注意します。
室温が28度を超える場合、熱がこもらないように換気をする、日陰を作るなどの工夫が必要です。
冬場は昼間、日光が当たる時は窓際に置き、朝と夜は外気温の差があるため、部屋の暖かいところに移動させます。
真冬は胡蝶蘭を部屋の暖かい所に置き、段ボールや毛布で包み暖かい温度を保てるといいでしょう。
室内置きは温度管理がしやすいため、胡蝶蘭を置く場所として最適です。
屋外に置く場合
室外に置く場合も室内と基本的には同じですが、直射日光が当たらないように遮光ネットやすだれでガードし、風通しのよいところに置きましょう。風通しのよいところがない場合、通気性の確保や害虫よけ・病気予防などのために置き場所を高くすることが大切です。
夏場、直射日光が当たり日よけが難しい時は、室内の風通しのよい所に移動させるといいでしょう。
特に気温が低い時期には、花がダメージを受けやすくなります。
冬場は寒さに弱いので室内に移動させるか、暖房器具を使って10℃以上に保ちましょう。
胡蝶蘭を室外に置くときは直射日光を避けて日陰に置きます。
直射日光を避けるのが難しい場合は、遮光ネットを被せて日当たりを調整してください。
室外に置く場合は、水やりにも注意が必要です。
雨水で潤う場合は水やりの必要はありませんが、水分がたまりすぎないようにこまめに観察してください。
胡蝶蘭の鉢植えは、季節ごとに設置場所を変えてあげて!
外気温の影響を受けやすい窓辺は、真夏には30度以上の高温に、真冬には0度前後にまで気温が大きく変化することも多いです。
以下のポイントに留意して、春・夏・秋・冬で設置場所を変えてあげてくださいね。
春 | カーテン越しに柔らかい日光があたる、風通しの良い窓辺 |
夏 | カーテン越しに柔らかい日光があたる、風通しの良い窓辺。 ただし、直射日光があたる時間帯には鉢を移動させたり、室温が28度以上の高温にならないようこまめに窓を開けて喚起するなど工夫を |
秋 | カーテン越しに柔らかい日光があたる、風通しの良い窓辺。 ただし9月ごろまで高い気温や直射日光が続くケースもあるので、その年の気候にあわせて、夏と同様の配慮が必要 |
冬 | カーテン越しに柔らかい日光があたる、風通しの良い窓辺。 ただし、外気温が極端に低くなる真冬は鉢植えを部屋の中心付近に移動し、毛布や段ボールで鉢を囲って保温してやると良い |
温度以外も知っておこう!胡蝶蘭の育て方に関するQ&A
最後に、胡蝶蘭を育てる上で温度管理の重要性・方法と一緒に知っておきたいことを、Q&A方式でまとめてご紹介していきます。
あなたの胡蝶蘭を可能な限り長く、美しい状態で楽しむために、ぜひ参考にしてくださいね。
Q. 温度の他に、湿度も気を付けた方がいいの?
A. 熱帯雨林の原産なので、湿度は60~80%くらいがベスト!
胡蝶蘭の鉢植えは本来の成育環境に近い、やや高めの60~80%の湿度を好みます。エアコンの使用中や冬の乾燥する時期には加湿器を使うか、1日に数回胡蝶蘭の花や葉・根の周りに霧吹きを吹きかけるなどして、乾燥を防いであげましょう。
なお、エアコンから出る乾燥した風が胡蝶蘭に直接当たると枯れてしまう原因になりますので、当たらない場所に鉢植えを置くようにしてくださいね。
Q. お水や肥料はどのくらい与えるべき?
A. 水は1週間に1回、コップ1杯が基本!肥料は基本的に必要ナシ!
水は通常は7~10日間に約1回、植え込み材に触れて「乾いている」と感じてから3日後を目安に、根元をめがけて200ml程度与えれば良いでしょう。ただし、真夏と真冬は以下のように水やりの頻度と量を変えることをおすすめします。
真夏の胡蝶蘭の水やり | 2~3日に1回、様子を見つつ200~500mlの水を与える |
真冬の胡蝶蘭の水やり | 1か月に1回、200mlくらいの水を人肌程度の温度に温めてから与える |
なお、もともと少ない水と栄養で生きられる特性を持っているため、基本的に胡蝶蘭に肥料を与える必要はないと言われています。
「成長を促進したい」「花を咲かせたい」などの理由で肥料を与えたいときは、5~9月の一定期間の実、液肥を3,000~5,000倍に薄めたものを2週間に1度与えましょう。
Q. きちんとお世話した場合、胡蝶蘭はどのくらいもつ?
A. 適切にお世話をすれば、1年以上育てられることも!
きちんと温度や湿度、水やりの量などを調整して管理すれば、胡蝶蘭を1年以上育てたあとも、もう一度開花を見られる可能性もあります。日々しっかり観察して、お世話をしてあげましょう。
Q. 葉や根、花などに変色や異常を感じたら?
A. 温度や湿度、環境が合わなくて病気になっているかも!
胡蝶蘭の葉や花の質感・色合いの変化や、茎や葉の裏への付着物・根元のニオイなどが現れている場合は、何らかの病気になっている可能性が考えられます。以下の記事を参考に症状をチェックして胡蝶蘭が病気になっているようなら、適切に対処してあげてくださいね。
Q. 植え替えは必要?やらないと枯れちゃうの?
A. 絶対に必要ではないが…異常がある、元気がないときは試してみる価値アリ!
植え替えは本来、1鉢あたりの胡蝶蘭の本数を変えたいとき、または病気などの理由から胡蝶蘭の成育環境を変えたいときなどに行われるものです。このため、胡蝶蘭が元気で生育上問題がないなら、必ず行うべきものではありません。
ただ、胡蝶蘭に前述したような異常が見られる場合は、以下の記事を参考に胡蝶蘭の上抱えに挑戦してみるのも良いでしょう。
Q. もし胡蝶蘭が枯れちゃったら、どうしたらいいの?
A. 専門業者に引き取ってもらうか、居住区の分別ルールに従って処分を。
残念ながら胡蝶蘭が枯れてしまった場合は、回収に対応している専門業者に依頼すれば無料、または数千円程度の費用で引き取ってくれる業者もあります。また胡蝶蘭の販売業者のなかには、自社が販売した胡蝶蘭に限り無料での回収・引き取りに対応しているところもあるので、確認してみると良いでしょう。
なお、わざわざ専門業者を手配するのが面倒な場合は、解体してお住まいの自治体のルールに従って分別すれば、自分で処分できます。
以下の記事を参考にしてくださいね。
いかがでしたか?
この記事を参考に胡蝶蘭の生育に適した温度・湿度・環境を理解して、あなたの胡蝶蘭をより長く、良い状態で育ててあげてくださいね。
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